神戸市「6月の気候」【気温・天気の傾向などを知る】

自然を知る

こちらでは、神戸市の「6月の気候」について、神戸市の都心部・沿岸部で見られる状況を基本に、気温・天気の傾向などを見ていきます。

気温の傾向

神戸市の6月は、初夏らしい体感的な気温となるという意味で、近畿地方のその他地域と大きな違いはありませんが、海の影響を受けるため、細かい気温の動きという意味ではやや特徴的な地域です。

朝晩の気温については、肌寒さを感じるようなことはほぼなく、神戸の気象台で見た場合、20℃以上の日も目立ちます。

昼間の気温は、最高気温25℃以上の夏日が多めとなり、汗ばむ気温となる日が増えます。但し、神戸の場合、例えば大阪と比べ最高気温30℃以上の真夏日になるケースは少なく、特に神戸空港の観測地点ではほぼ見られません。

昼間の気温上昇が抑えられる要因は「海水温」であり、6月の海水温はまだ上昇途上(海水温は季節の進みに対し比較的遅く上がり、遅く下がる)のため比較的低く、その影響が海に近い神戸でははっきり現れています。

項目神戸地方気象台
6月の平年値
神戸空港アメダス
6月の平年値
【参考】大阪管区気象台
6月の平年値
平均気温23.4℃22.2℃23.6℃
平均最高気温26.7℃25.2℃28.0℃
平均最低気温20.6℃19.8℃20.3℃
夏日日数(最高気温25℃以上)23.0日16.0日25.3日
真夏日日数(最高気温30℃以上)2.1日0.4日7.9日
猛暑日日数(最高気温35℃以上)0.0日0.0日0.1日
熱帯夜日数(最低気温25℃以上)0.6日0.0日1.0日
データ出典:気象庁

天気の傾向

6月は、西日本〜東日本太平洋側を中心に「梅雨」のシーズンとなり、神戸のまちも同様に雨や曇りの日が多めの時期となっています。

具体的には、「雲量」や「不照日数(日照時間が観測されない日)」、「降水日数」などの項目で年間最大の数字が見られ、端的に言えば比較的晴れにくく、曇りやすく、雨も降りやすい」梅雨の傾向が現れています。

梅雨らしくなる時期には差があり、年によっては6月に入ってからもよく晴れる日が目立つケースもあれば、早い時期から天候不順が続きやすいケースなど様々です。

雨量は、年によって大きな差がありますが、それ以前の時期と比べ降る日数に加え、降る量も多くなる傾向で、時には大雨に見舞われるケースもあります。

なお、日照時間(日差しの観測される時間)は、5月や7月以降と比べ少なめですが、冬場よりは多い傾向です。これは、晴れる日が冬より多いという意味ではなく、どちらかと言えば「昼間の時間が最も長い月」であることが関係しています。

項目神戸地方気象台
6月の平年値
神戸空港アメダス
6月の平年値
【参考】大阪管区気象台
6月の平年値
降水量176.7mm164.5mm185.1mm(最大)
日照時間164.0時間データなし203.7時間
平均雲量8.3(最大)データなし8.3(最大)
不照日数(日照時間なしの日数)5.8日(最大)データなし5.1日(最大)
降水日数19.5日(最大)データなし19.3日(最大)
降水量1mm以上の日数10.7日(最大)9.8日(最大)11.3日(最大)
降水量10mm以上の日数5.4日(最大)5.0日5.6日(最大)
降水量30mm以上の日数1.9日1.8日1.9日(最大)
霧日数0.0日データなし0.2日
雷日数1.3日データなし1.1日
データ出典:気象庁
※「最大」は年間で最も多い(大きい)平年値を指す

その他ポイント

神戸は海の影響で1年を通してある程度の風が吹く地域ですが、6月は1年の中で見た場合、特段風が強い時期とは言えません。時に低気圧の影響などで強風に見舞われるケースもありますが、例えば台風の影響などを受けるケースはかなりまれな現象と言えます。風向きは、夏に見られる比較的南寄りの風などが増えていきます。

湿度は、曇りや雨の頻度が増加する時期のため、それ以前の月と比べ高い傾向が見られ、気温次第では蒸し暑さを感じやすい場合もあります。

なお、神戸に限らず6月は紫外線が特に強い時期となります。晴れる場合を中心に、日焼けに関する対策が望ましい場合が増えると言えるでしょう。

項目神戸地方気象台
6月の平年値
神戸空港アメダス
6月の平年値
【参考】大阪管区気象台
6月の平年値
平均風速3.5m/s4.1m/s2.5m/s
最大風速10m/s以上の日数2.7日6.1日0.9日
最多風向西南西西南西北北東
平均相対湿度72%データなし68%
データ出典:気象庁

地域ごとの特徴は?

主な区域特徴
都心・沿岸部・初夏らしい体感温度、但し昼間の気温上昇は抑えられる傾向
西部内陸部・沿岸部と比べ朝晩に気温が下がるものの、基本的に寒さを感じるほどではない
北区・朝晩の気温は前半を中心にひんやりする場合や、やや寒さを感じる場合も
・まれながら明け方の気温が「10℃未満」となるようなケースあり
六甲山上・概ね平地の「5月の気温」のため、暑さなどは感じにくい
・悪天候のケースが増えるため、山からの眺望などがやや阻害されやすい時期

神戸市内は、市内の地域ごとの地理的特徴が多様なため、気候にも相応の違いが生じます。

6月の場合、さすがに「寒さ」が先行するような地域はありませんが、梅雨らしさが広がる前の時期を中心に、北区など標高が高めの内陸部では、ひんやりしたり、薄ら寒い程度の気温に下がることはあり、沿岸部とは体感的にも大きな気温差が生じます。