神戸市「5月の気候」【気温・天気の傾向などを知る】

自然を知る

こちらでは、神戸市の「5月の気候」について、神戸市の都心部・沿岸部で見られる状況を基本に、気温・天気の傾向などを見ていきます。

気温の傾向

神戸市の5月は、温暖な気候であることに違いはありませんが、海の影響を受けた気温の特徴が見られる点がポイントです。

朝晩の気温については、それほど下がることはなく、神戸の気象台で見た場合、15℃以上の日が多くを占めます。

昼間の気温は、4月と比べ汗ばむような陽気の日が増える一方、最高気温25℃以上の「夏日」は、例えば大阪と比べると明らかに少なくなり、海の影響が特に強い神戸空港の観測地点では、夏日を観測するケースは特に少数です。

海水温は、季節の歩みに比べゆっくりとしたペースで変化し、春の場合は温度の上昇が大気の温度変化と比べ遅くなります。そのため、海の影響を受けにくい地域と比べ、海の影響を受けやすい地域ほど特に「昼間の気温上昇」度合いが小さくなり、神戸市は沿岸部ほど、その傾向が明らかに大きく出る形となっています。

項目神戸地方気象台
5月の平年値
神戸空港アメダス
5月の平年値
【参考】大阪管区気象台
5月の平年値
平均気温19.8℃18.5℃20.1℃
平均最高気温23.6℃22.2℃24.9℃
平均最低気温16.5℃15.1℃16.0℃
夏日日数(最高気温25℃以上)9.8日2.9日16.1日
真夏日日数(最高気温30℃以上)0.3日0.1日1.1日
データ出典:気象庁

天気の傾向

5月の天気は、一般的な国内の傾向と同様に、周期的に変化しやすい特徴と、よく晴れやすい特徴を持っています。

日差しのある時間=日照時間は年間では8月に次ぐ水準で、1ヶ月200時間以上となるケースが一般的です。移動性の高気圧に広く覆われた日は、1日を通して透き通った快晴の天気となることもあります。

雨は、平均的な降水量はそれまでの季節と比べやや多くなり、前線・低気圧の影響を受け、一部の年ではかなりまとまった雨量を観測することもありますが、夏の時期と比べると大雨となる機会はまだ少なめです。

梅雨の兆しについては、早い年では5月の後半頃から見られる場合もある一方、5月を通して晴れる日が多い年も多いと言えます。

なお、この時期には上空に強い寒気が入る一方で、地上付近は比較的温暖な気温となり、気温差によって大気の状態が不安定となることがあります。頻度は多くありませんが、晴れていても天気が急変するようなケースもまれに見られます。

項目神戸地方気象台
5月の平年値
神戸空港アメダス
5月の平年値
【参考】大阪管区気象台
5月の平年値
降水量134.7mm117.6mm136.5mm
日照時間202.6時間データなし203.7時間
平均雲量7.1データなし7.1
不照日数(日照時間なしの日数)4.3日データなし3.9日
降水日数16.2日データなし16.1日
降水量1mm以上の日数9.1日8.6日9.5日
降水量10mm以上の日数3.9日3.5日4.2日
降水量30mm以上の日数1.3日1.0日1.4日
霧日数0.1日データなし0.1日
雷日数1.3日データなし1.4日
データ出典:気象庁

その他ポイント

5月は、厳密に見ると1年の中では風が比較的穏やかな時期です。但し、低気圧が通過する際などには、強風となることもあり、一概に風が弱い時期とは言い切れません。

湿度は、晴れる日が比較的多く、この時期に日本付近を覆う高気圧は乾燥した空気を持っていることが多いため、比較的乾燥した低い状況となる日が多い時期で、まれに30%を下回ることもあります。

項目神戸地方気象台
5月の平年値
神戸空港アメダス
5月の平年値
【参考】大阪管区気象台
5月の平年値
平均風速3.6m/s4.0m/s2.3m/s
最大風速10m/s以上の日数3.1日7.1日1.2日
最多風向東北東西南西北北東
平均相対湿度64%データなし61%
データ出典:気象庁

地域ごとの特徴は?

主な区域特徴
都心・沿岸部・基本的には温暖な一方、海水温の影響で昼間の気温はやや上がりにくい
西部内陸部・朝晩の気温がやや低くなりやすい一方、5月のため目立った寒さはまれ
・明石方面からの海風の影響で、昼間の気温は都心や沿岸部と大差なし
北区・朝晩の気温は明らかに低く、はっきり寒さを感じるケースも
・明け方に5℃を下回る場合があり、場所によっては遅霜などの可能性も
・昼間の気温は標高が特に高い場所を除き、朝晩のように極端な差は出にくい
六甲山上・概ね平地の「4月の気温」のため、服装に要注意

神戸市内は、市内の地域ごとの地理的特徴が多様なため、気候にも相応の違いが生じます。

5月に入ってからも、北区など一部の地域では、朝晩にはっきりと寒さを感じることある一方、先述の通り都心部・沿岸部などはそのような状況にはないため、同じ市内でも全く違う体感的な気温(気候)となることが特徴です。